国民の祝日のひとつである文化の日。
より多くの人々が、『文化』に触れられるようにとつくられた祝日ですが、実際問題、文化とは具体的になんなのか?と疑問に思う人も多いはず。
文化の日について調べてみたところ、どうやら文化の日は同時に文具の日でもあるようです。11月3日を目前に控えているということもあり、今回の記事ではどうして文化の日と文具の日が同じ日になったのかのふか~い理由や、文具に関するさまざまな豆知識や、2018年注目の文具をピックアップしてみました!
どうして文具の日は11月3日になったのか?
[参考:太宰府天満宮公式ホームページ]
本来は文化に触れるべき日である国民の休日、文化の日。文化と聞いて私たちが思い浮かぶものといえば、「文化遺産」「着物などの衣服」「天ぷらやお寿司などの食べ物」などでしょうか。せっかくの文化の日だから、普段は口にしない食事をとったり、お寺や神社に訪れたり、といった人もいるかもしれませんね。
ですが、文具と文化には大して深いつながりがあるようには思えません。文具の日が制定されたのは、今からさかのぼること30年以上も前の1987年のこと。文具と文化は歴史的に見ると同じ意味合いであることから、11月3日を文具の日としたんだそうです。
実は11月3日は、シャープ創業者である早川徳次氏の誕生日でもあります。シャープペンシルを開発して世に販売したシャープは、文具を通じて国のものづくりの発展に大きな貢献をもたらしてくれたといっても過言ではないでしょう。文化の日が文具の日であることには、「さまざまな文具を通じて新しい文化がつむがれてきた」という時代背景が投影されているのかもしれません。
文具の日を設立したのはだれ?
さて、実際に文具の日を制定したのは、文具ユニオン(東京都紙文具商業協同組合)が筆頭とされています。
文具ユニオンとは文具業界を向上させることにより、社会文化に貢献することをめざしている組合です。実際にユニオンブランドとして商品を開発、販売したり、文具のリサイクル方法について紹介していたりと、文具に対する真摯な企業姿勢が見られます。
新しく、いい文具の日も誕生
ここまでで11月3日が文具の日であることは伝わったと思いますが、2017年には文具の日に続いて、11月29日がいい文具の日として認定されました。こちらは文化の日とのつながりではなく、11(いい)29(ぶんぐ)という語呂合わせからきているものだそう。
数多くある記念日すべてを覚えていられるかどうかはさておき、新しい記念日がどんどん増えるのは面白いものですね。
文具を贈り合う日にしようという運動も
いい文具の日が登録申請されていた理由として、「文具の日を尊重しつつ、文具を贈り合う日になってほしい」という願いがこめられているそうです。バレンタインデーに本命チョコ、義理チョコを渡すように、11月29日が本命文具、義理文具を贈る日になる日も近いかも?
好きな人に限定しなくとも、お世話になっている上司にちょっといいボールペンを渡すとか、両親に使い勝手のいい手帳をプレゼントするとか、感謝の気持ちをさりげなく伝えられる日として浸透していくといいかもしれません。
文具メーカーに踊らされているなあとは思いつつも、ついつい文具について調べだす自分。さっそく、2018年に流行した文具についてチェックしてみました。
文房具屋さん大賞2018受賞アイテム
[参考サイト:文具屋さん大賞2018公式サイト]
人気の文具を知りたいなら、本職に聞くのが一番。そう、文房具屋さんです。『文房具屋さん大賞』というのは、その名の通り有名文房具店10社が集い、その年に販売された文房具の中から部門ごとにもっとも優れたアイテムを決めるというもの。常日頃から文具に触れている本物の文房具店員が選びぬいたというだけあり、選ばれた受賞アイテムたちは目を引くものばかり!
2018年の受賞アイテムは全24種類ですが、今回はその中でも選りすぐりのアイテムをご紹介していきます。
大賞アイテム SAKURA craft_lab 001[サクラクレパス]
まずは全文房具をうならせた、納得の大賞アイテムから!文具としてはオーソドックスなボールペンが、まさかの大賞作品に輝きました。
思わず魅了されるアンティーク調の輝きを放つこちらのcraft_labは、サクラクレパスがデザインしたお洒落な逸品。握ると繊細かつ贅沢な手触りで、手に取るたびにうれしい気持ちにさせてくれそう。
独特な光沢の秘密は、ボディのアクリルと真鍮(しんちゅう)の二重構造にあります。どこか懐かしささえ感じさせてくれるクリップ部分は、古い眼鏡のテンプルを連想させるアンティーク調デザイン。胸ポケットからさり気なくのぞかせるだけで、きらりと光るセンスを漂わせられますね。
書き心地のよさはもちろん、注目すべきはインキカラーが選べるという点。基本のブラックのほか、少し青みがかったブルーブラック、やわらかい印象を与えてくれるグリーンブラックなど、こだわりの5色から選べます。
文字は書いた人の『人柄』を表すとされていますが、ちょっといいボールペンを持てば、字も自然と美しくなりそうです。
残念ながらネット販売は現在のところされていないとのこと。文化堂、石丸文行堂など、取り扱い店舗一覧が公式サイトに掲載されているので、興味がある人方はチェックしてみてくださいね。
ふせん賞 クリップココフセン[カンミ堂]
仕事だけでなく、日常的にちょっとメモを残しておきたいときに役立つふせん。私たちの身近なアイテムのひとつであるふせんの中から、栄えあるふせん賞に選ばれたのがカンミ堂のクリップココフセンです。
スタイリッシュなクリップにふせんをはさんである、一風変わったデザインのふせん。本やかばん、ポケットや手帳など、身近なものに簡単にはさんで持ち運べます。
参考書やカタログなど、気になった部分にぺたり。突然入った予定をメモ代わりにぺたり。意外にふせんが役立つ場面は多いものですが、常日頃から持ち歩くほどでもない。クリップココフセンなら負担なく、さらにお洒落に持ち歩けるので、利便性がばつぐんです。
クリップは使い捨てではなく、中身の付箋だけ入れ替えれば半永久的に使い続けられるので、無駄にならないのもポイント。気分によって付箋のカラーや柄を変えて、自分なりに“ふせんのある生活”を楽しんでみてはいかが。
ボールペン賞 TAKUMI PURE+[ウインテック]
文具全体の大賞作品と違い、ボールペンの中から選りすぐりの一点として選ばれたのが、ウインテックのTAKUMI PURE+。パッと身の第一印象はシンプルでスタイリッシュな単なるボールペンですが、TAKUMI PURE+の優れた点はとことん自由自在にカスタマイズできる点にあります。
従来のボールペンを使っている中で、「書き心地はいいけど、デザインがいまいち」「見た目は最高なんだけど、文字が書きづらい」といった不満を抱くことってありますよね。むしろ、100点満点のボールペンに出会えるほうがレアケースです。
TAKUMI PURE+は、ボールペンの芯(リフィル)を60種以上から選んで変更できます。
クリップの形も丸、四角とフォルムを選べたり、カラーを組み合わせてツートンカラーを楽しんだりと、見た目まで自由にクリエイティブ可能!たかがペン、されどもペン。自分用にはもちろん、ギフトとしても喜ばれる、男心をくすぐるこだわりのボールペンです。
カッター賞 オランテ[プラス]
最後に紹介するのが、プラスから発売されているカッターのオランテ。名前のとおり、刃を折らずに使い続けることを目的として開発された、画期的で安全なカッターです。
硬いものや粘着性のあるものをカットすると、どんどん切れ味が悪くなっていくのが普通のカッターのイメージですよね。オランテの刃はサビに強いステンレスでできているため、一般的なカッターよりもサビに強く長持ち。全面にフッ素コートを塗布しているので、ベタつきにくく、切れ味はそのままという仕組み。大型カッターと同程度のしっかりとした厚みがあるので、多少硬いものでも問題なくカットできます。切れ味が悪くなるたびに刃を折るストレスから開放されるのはうれしいですね。
特筆すべき点は、ホルダーに格納されている替刃システム。危険な刃の部分に一切触れることなく交換できるので、怪我の心配は一切ありません。カッターをよく使う人にとっては、今後なくてはならないアイテムになりそうです。
文化の日は新しい文具に目を向けてみよう
書いたり、切ったり、まとめたり。文具には私たちの生活を豊かにしてくれる力が備わっているものです。文化の日は、普段はあまり意識することのない文具に目を向けて、新しく文具を一新してみるのもいいかもしれません。